布施商店街連絡会の経緯

布施商店街連絡会の経緯 時代背景
 近鉄布施駅周辺の商店街は、近鉄線を挟み駅南北と高架下に位置する東大阪市域最大の地域密着型商店街として、戦前戦後を通じて隆盛を見てきた。
 しかし、近年、近接地における大型店舗の出店や消費者行動の変化及びモータリゼーションの進展に伴い大型店の郊外出店の増加などにより空き店舗が増加するなど、商店街の集客力が著しく低下してきている。
 過去の大規模小売店舗規制法(大店法)が全盛であった時代において、その法律が中小零細小売店舗救済の発想を基本としていたため、出店予定大型店と既存中小小売店及びその団体との間で、様々な交渉がみられ、小売店の売上を確保、存続させるするために、大型店舗の売り場面積、営業時間帯、年間休日日数、開店日等々の規制を主に議論され、既存中小小売店側からの要望を主に取り入れた形になっていた。その結果、この法律は、近隣の大型店舗の出店に対し、既存の中小小売店側の主張を取り入れた大型店舗出店の事実的な規制手段となり得た。
 それと併行して、大型店対策の販売促進策や商店街振興策に積極的であった組織においては、まだ救いがあったが、何の対策も講じなかった商店街組織は、大店法規制緩和及び撤廃の時代になって、より苦境に立たされた。
 東大阪市内商店街組織の多くが、古き良き時代の商店街の過去の栄光を追い求めるあまり、懐古的、反動的に傾倒したり、組織のの形骸化の存続だけを計ることが至上であるという発想が存在していることも事実である。

布施商店街連絡会の基本姿勢

 布施商店街連絡会組織は、あらゆる時代背景においても絶えず、将来を考え、様々な視点から鋭意研究努力する姿勢を崩さないよう努めたが、まだまだ、充分に対応出来なかったことが課題として残る。

当布施商店街連絡会は、昭和50年代の約20年も前から、近鉄高架下の大規模商業組織との「街」として布施商店街周辺を総轄し、たとえ大型店舗であっても、寛容に受け入れ、共存の道を模索し、意識改革や新しい発想の提案組織になるべきであるということを連絡会組織を形成し、実践してきた。

 大店法撤廃という時代の流れになっても、絶えず将来の展望と希望のための努力を会員に提供することが連絡会の役割であるし、それがなければ、連絡会連組織そのもの自体存在価値がなくなるとたえず考え行動してきた。

 時代は、大店出店規制緩和という時代から街づくり3法施行という新たな時代に移行ている。この現実を直視し、布施商店街連絡会は、その時代を生き残っていかなければならないため、未来に向けて研修する努力を惜しまない。

最近の布施商店街連絡会の動き

 布施商店街連絡会は、任意団体として組織以来、布施駅南北、高架下商店街の共通する催事を中心に事業を展開してきた。その催事には、絶えず八尾、大阪市との地域間競争の生き残りをかけ比較的大規模な催事を展開してきた。これは、布施が東大阪市の玄関であるという意地や他市への顧客流失を防ぐためには欠かせないものであるという一種の責任感で実行してきた。年間予算は結成以来常時2000万円を費やした。
 大店舗法廃止直前の平成10年頃になって、より一層強く団結し、規模のメリットを最大に生かしていくためは、任意団体である布施商店街連絡会を発展させ、法人を設立しなければならないという意見が大勢をしめ、その実現のための研修を図った。その目的は、相互扶助の精神に基づき、イベントの開催などの共同宣伝事業を通して、地域の集客力の向上を図るとともに、組合員の顧客サービスの向上を図るための施策(地上駐車場、IT化事業等)を行うことにより、組合員の自主的な経済活動を促進し、その経済的地位の向上を図るとものである。そこには狭義の商店街は存在しなく「街」としての商店街を目指す。
 布施駅周辺商店街が一つの組織(法人化−>協同組合化)となることによって一層の商店活動を活発化し、街づくりの観点に立った街路基盤整備や、南北一体となったまちづくりの実現をめざすことが、地域商業者としての布施商店街連絡会新生組織の次の課題としたい。

事業計画例

@「布施商店街等活性化基本構想検討事業」
(財)大阪府商業振興センター仲介による中小企業庁助成事業に積極的に参加表明した。
 布施商店街連絡会は任意団体なので、東大阪商工会議所にお世話を願い平成12年11月初旬、府に申請後、認可された(補助金は500万円)。 11月28日には第一回委員会開催済み(構成員:学識経験者2、商業者6、会議所3、東大阪市3、コンサル1)
1.事業実施団体の概要
 団体名 布施商店街連絡会  会員数 658  
代表者 会長 岡島朝太郎 
2.実施事業   
(1)事業区分 @商店街等の競争力を強化するための基本構想策定事業の概要
(2)事業の名称 布施商店街等活性化基本構想検討事業
(3)事業の目的及び内容
 布施商店街は約1000店鋪と市域最大の商店数を有する商業集積が形成されている。
しかしながら近年、周辺都市における大規模な商業開発による影響で、地域間競争など一層厳しさを増している。そこで、布施商店街等の現状分析や活性化方策等について、まとめ、今後、魅力ある商店街としての整備改善、商業者間のコンセプトの意識改革などに活用していくためにこの事業を実施する。なお、初年度は上記事業を実施し、次年度については行政機関、会議所等と共催し、TMO構想を実施、計画する。
3.実施時期  平城12年11月1日〜平成13年3月31日
総予算額750万円予定
A布施商店街連絡会の法人化推移
 
平成11年4月理事会承認
 平成12年5月創立総会
    平成12年12月認可申請
  平成13年01月認可
  名称 布施商店街事業協同組合
B東大阪市への要望
 商店街、商工会議所との市の連携強化
  (情報交換、交流の強化)
 TMO構想への積極支援
  (中心市街地活性化法等新3法関連)
 IT関連事業の支援
  (インターネット関連事業、情報開示のIT化)
  積極的組織への支援促進


資料  新しい3つの法律と布施商店街連絡会の対応について

@大規模小売店舗立地法について
 大規模小売店舗立地法(以下、大店立地法という)は、大型店の出店等に関し、その立地計画の際、立地予定地周辺の生活環境の維持及び保全等の環境問題を最大目的とし、それの交通アクセス、渋滞、不法駐車、駐輪駐車場の確保、騒音、ゴミ等の環境の変化や影響緩和のため地元住民や市町村の意見を反映しながら、都道府県が調整を行い、大型店舗自身の対応策を許可条件とするものであり、そこには、従来の様な中小小売店の集まりである商業組織及び中小小売店の集団(商店街組織)の意見の反映は、このままでは付加できない法体系になっている。
この法律は、平成12年6月に施行され、同時に大店法は、廃止される。
商店街は、従来、大型店舗出店に際し、東大阪市全域全体の商業環境について総体的に交渉できたがこの法律以降、地域としての環境問題に主眼が置かれ、商業環境の変化については交渉の余地が少ないことを認知すべきである。もしこの法律下での意見を反映場があるとすれば、商業を営む一地域住民としての意見しか言えない。それを実現するためには自治会組織等の中に中小小売店組織が組み込まれる必要がある。言い換えてみれば、日頃より地域住民と商店街が親密に交流があったかどうかが問われることになる。
また、商店街は、今後の研究課題として「交通アクセス問題、渋滞、不法駐車、駐輪駐車場の確保、騒音、ゴミ等の環境問題について真剣に取り組まなければならない。

A都市計画法の改正について
 街づくりのための土地有効利用のため、各々用途に応じ、その目的を市町村が柔軟に定められることになる。
 例えば、商店街を中心として構成される「中小小売店舗地区」を定め、ここでは大型店舗の規制が出来るようになったり、一方では、大型店舗の立地を極端に緩和した「高度商業業務集積地区」等を定められる様になった。その目的は、商業施設の適正立地を目指す。この選定にあたっては、市町村は、商店街及び近隣商店街に積極的な意見徴収を求めるべきであるし、そのシステムを確立しなければならない。

B中心市街地活性化法について
市町村が中心となり地域特性を生かした街づくりプラン(タウンマネージメント)を国、都道府県が支援する法律で、特に市町村の基本計画が重点となる。そこには、幹線街路の整備、公共施設の適正な配置、住宅整備、商店街等の商業施設整備等々を一体的、立体的に配置した中心的な街づくりのための総合的基本計画の善し悪しが重要となる。
 国、都道府県の援助、助言を受けながら、市町村がその計画を策定するが、該当地域もこの再開発計画に対して発想の転換が必要とされ、中心市街地活性化のため、地域も分担を強いられることも留意しなければならない。当会は、国、府、及び特に東大阪市に、より積極的な姿勢で対応し、研究、研修を行いたい。
 
布施商店街連絡会 会員商店街

布施駅南部商店街
1条通商店会  2条通商店会  みやこ町商店会  本町通商店街  布施公設市場  
プチロード広小路  広小路東商店会  広小路南商店会  四条通西商店会  
布施駅北部商店街 
ブランドーリ1番街 2番街 3番街 4番街  駅前通り商店街 ヴェル・ノール布施名店会
近鉄ロンモール
近銑百貨店   近商ストア   ロンモール専門店
賛助会員
第一勧業銀行 阪奈信用金庫 東洋信託銀行 三和銀行 成協信用組合 大和銀行 関西銀行